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VOICE TRAINING INFORMATION― ボイトレ情報 ―

【動画】呼吸から見直すボイストレーニング⑪~危険な呼吸練習編~

2020/05/27
ボイトレの中で、呼吸の練習はよくやりますよね。

その中で高音や声量を出す為に、
呼吸だけを鍛えるトレーニングをやっていらっしゃる方も以外と多くいますよね。

発声にとって呼吸というのはもちろん大切な事なのですが、
残念ながら呼吸だけを鍛えて呼気だけが強くなっても
吸気だけが強くなってもそこまで大きな意味はありません

それはなぜかと言うと
発声は空気を送る側である肺及び肺を動かすための周辺の筋肉と
受け側である声帯やその周辺の筋肉で成り立っているからです。


肺を動かすために体はとても多くの筋肉や骨が動きます。
よく知られているところでは横隔膜が下がる事で
胸腔が陰圧となり肺に空気が入ってくる。
そして横隔膜が緩む事で肺が縮まり空気を吐くことができるというところでしょう。
さらには吐き切ったり、呼気圧を高めるためには腹筋や内肋間筋等も使います。

この他にも呼吸にはとても多くのパーツが働きます。


これだけ多くの人々筋肉を使って呼気圧を高めたとしても
それを受け止め 声に変換する声帯が弱くては
圧力に負けてしまってとてもいい声は出ません



逆に声帯含め喉頭周辺だけをトレーニングで鍛えていっても
これもまた声になるエネルギーの元が足りなければいい声になることはありません


また当たり前ながら両方とも弱くても
いい声になることはないですよね。

そしてどちらもただ強く鍛え上げられてればそれでいいかと言ったら
これだけでもいい発声ができるとは言えないでしょう。
ただどちらも鍛えられていれば準備段階としてはいいとは思います。


ではその先の何が一体重要なのかですが

これはバランスなのです。


このバランスとは筋力が拮抗しているかという単純なものでもありません。
弱く息を一定に出しながら声帯は閉鎖具合をこれくらいで一定にする、であったり
強く息を吐いたときに声帯は分厚くなり伸展状態をどれくらい保てるか、
であったりと細かいバランスがとても重要なのです。


そして安定してこのバランスを調整出来ることにより
いいと言える発声が成り立ちます


特に高音に関しては、その絶妙なバランスをとてもシビアに調整していく必要があります。

もちろん最低限の筋力や神経の発達は必要ではありますが、
発声練習はただ闇雲に鍛えるものではなく、その先にあるバランスを整えていくという事なのです。

自分の出したい理想的な声は一体どんなバランスで成り立っているのか
今一度じっくりと考えてみるのも大事かもしれませんね。


音声に関しては動画を確認してみて下さい。





動画はこちらからチェック↓↓
ADDRESS
東京都港区港南2-2-13 清水ビル3F
ACCESS

品川駅港南口 徒歩1分
【品川駅】JR在来線改札を出て、
東西自由通路を港南口に進みます。

通路を通り抜けるとエスカレータがあり、
そこから降りると駅前広場に着きます。

その先正面に見える【吉野家】【やきとり鳥一】の
右脇にある道に入ります。

20mほど進むと、左側にある一階に丼ぶり屋【幸丼】が
入っている清水ビルの3階です。